看護師の人員配置基準とは

病院が必要充分な医療サービスを提供するためには、充分な数の医療スタッフが必要だ。このため、病院などでは、確保すべき医療従事者について、標準となる人数が法律によって決められている。介護施設においても同様に、充分な介護を行うために必要な人数が決められている。これらを人員配置基準と呼んでいる。病院では治療の目的ごとに必要な人数が異なり、看護師の場合は次のように決められている。

一般病棟は患者数3人に対して1人以上、療養病棟では患者数4人につき1人以上、そして特定機能病院では患者数2人に対して1人以上となっている。重篤な患者に対応する病棟ほど、多くの看護師が必要となるのだ。介護施設(有料老人ホームやケアハウス、養護老人ホーム)における介護スタッフの必要人数は、要介護者数3人に対して1人以上、要支援者であれば10人に対して1人以上が必要だ。そして介護スタッフのうち看護師の必要数は、入居者数が30人までは1人、30人を超える場合は50人ごとに1人増やさなければならないと決められている。

また、この場合の必要数は、常勤で働くことを前提としている。しかしも実際に現場で働く看護師は、すべてが常勤とは限らないだろう。各病院では、短時間勤務の看護師の勤務時間を常勤勤務に換算するなどして、人数を調整している。このように適切な人員を確保することで、安全・安心を確保し、適切な医療や介護を受けられる体制が設けられているのだ。こちらの情報サイト(http://kangoshi-haichikijun.com)にも詳しく書いてあるのでチェックしておくと良いだろう。